• 津曲茂久(獣医学博士)

動物飼育状況の変化から世相を考える

最終更新: 2月14日

老人や長期入院患者との動物の触れ合いによる癒し効果はアニマルセラピーとして良く知られております。また、うつ病患者が犬を飼うことによりうつ病が軽減することも知られており、動物が人間のライフセーバー(命の救助者)となる可能性が指摘されております。アメリカではトレーニングを受けた犬により癌を発見させる研究が進んでおり、発見の難しい癌を高い精度で発見できるという報告があります。

また、糖尿病患者が陥り易い低血糖や癲癇患者の発作予兆を飼い主に知らせるトレーニングも試みられています。勿論、犬と散歩することにより飼い主の運動不足を解消し、生活習慣病を低減する可能性は従来から指摘されていますし、散歩途中に出くわす飼い主仲間とのコミュニケーションも大きな役割を果たしています。それでも昔も今も変わらないのは伴侶動物としての動物の癒し効果であることは間違いないと思います。動物を飼う目的が拡大する中、動物の飼育状況はここ20年間で大きく変わりつつあります。


少し以前までペットブームと言われ、右肩上がりに飼育頭数が増加していましたが、つい最近犬の頭数は減少に転じており、猫は少し増加傾向にあります。その理由はこれまで最も多くの犬を飼育してきた年代である50から70代の方々が、もう一回犬を飼うことに躊躇しているためです。年齢的に今後15年以上責任を持って飼う自信が持てないことと、犬を毎日散歩させるのが困難になったというのがその理由です。一方、国内最大の登録団体であるジャパンケンネル倶楽部(JKC)の登録頭数は全体の犬飼育頭数に先行して、最大55万頭から最近では30万頭まで大幅に減少しています。


バブル時代には中・大型犬が人気犬種でしたが、最近ではトイ・プードル、チワワ、ミニチュア・ダックスフント、ポメラリアンなどの小型犬種が過半数を占めています。小型犬が多くなった理由は従来飼育が制限されていたマンションでの飼育が可能になったことや、散歩が少なくて済むなどの事情があり、最近の猫飼育頭数の増加とも関係しています。さらに、JKC登録頭数の減少に拍車を掛けているのがミックス犬の出現です。

ミックス犬とは同じ純粋犬種による交配ではなく、異なる犬種の交配により生まれた犬で、国内では大ブームになりつつあります。


そのキーワードは「可愛い」と「珍しさ」、それに「低価格」があります。

人気のある組み合わせはチワプー(チワワとトイプードル)、チワックス(チワワとミニチュアダックスフント)、マルプー(マルチーズとトイプードル)などがあります。


それぞれの犬種はブリーダーが長年の努力の末に確立した人類の傑作ですが、ブリーダーでない一般の飼い主がミックス犬から新たな犬種を確立するのは極めて困難です。ミックス犬の中にはチワックスのように椎間板ヘルニアや骨折が懸念されるものもあります。


しかしながら、どのような問題が発生したとしても伴侶動物として飼い主の責任だけは最期まで果たしてもらいたいと思います。


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